国際輸送の混乱、2つの見方
世界各地で巣ごもり消費が拡大して、貨物量が増えたことにより、
海上輸送への影響がでており、世界各地でコンテナ船のスケジュールが遅れております。
最新の米FOX Businessに、米国西海岸のロングビーチ港湾当局から
「国際サプライチェーンは、最悪の事態を脱した」とのコメントが発表されています。
Supply chain showing signs ‘the worst is over’: Port of Long Beach director
かなり楽観的とのコメントもありますが、
一時100隻以上のコンテナ船が沖待ちしていたロングビーチ港ですので、
出口が見えてきたことは朗報でしょう。
▼コロナ禍で物流の現場はどうなっているのか?
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貨物量が増えたことにより、
・コンテナ船からの貨物積み下ろしに時間がかかる
・コンテナヤードから輸入貨物の運び出しに時間がかかる
・コンテナヤー ドへの輸出貨物の搬入にも時間がかかっている
これによって
・コンテナ船から輸入貨物をコンテナヤード に下ろせない
並行的に
・コンテナヤード内にある実入りコンテナが搬出されずコンテナが滞留する
・輸出用貨物のための空コンテナも確保できない
といった事態が発生しており、
さらに、
・コンテナヤード内でコンテナを保管する場所が足りなくなり、
・輸出用コンテナの受け入れや輸入貨物の積み下ろし が一層困難になり
・次の本船が到着するまでに本船貨物積み下ろしが終わらず、
沖待ちや滞船 ガ増えてきているという悪循環が起こっています。
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▼コンテナの箱が足りないのか?
世界中にあるコンテナを有効利用できるように移動が絶えず行われていますが、
コンテナの絶対数に対して貨物量が勝っている状況になっていることが問題です。
コンテナの箱を増やせば解決できるように思われますが、
受け皿となるコンテナ船を増やさないと根本的な解決にはなりません。
コンテナ船の新造船計画は来年半ばころのため、
来年2023年後半にならないと出口が見えないという悲観的な見方もあります。