3密解消に、最適を狙わない発想
2021-03-01
「渋滞学」を提唱されている東大先端科学技術研究センター・西成教授が、
3密解消(特にソーシャル・ディスタンス)に渋滞学が適用できると語られています。
2月28日、読売新聞の朝刊に掲載されておりました。
▼自然界の知恵が大いに示唆に富んでいる
ある方から紹介されて数年前にこの先生にお目にかかることがありました。
「自然界から学ぶ国際物流」についてお話しいただきました。
国際物流を効率的にするために、よく「最適物流」という考え方が論じられますが、
「最適でなく、準最適をよしとすべき」とのご意見で、
自然界の知恵・動植物がどのように自然環境に適用しているのかをお話しいただきました。
たとえば、蟻(アリ)は、
・あれだけたくさんで移動しているのに「渋滞」をしない
・アリは自律分散的に移動し、全体的な秩序を作れる
・フェロモンを出しながら移動するためお互いがぶつからない、だから渋滞をしないとか。
GPS機能のようにアリは周辺情報を知ることで全体がわかるようです。
環境が変わる中でどのように制御できるのでしょうか。
自然界の変化を受け入れられるよう「一定の無駄を繰り返している」ためだそうです。
このようなさじ加減というか試行錯誤の連続で自然環境に合わせているのでしょう。
▼最適を狙わない発想
国際物流で最適物流を見つけることは至難なのと同じように、
ウイズ・コロナの時代には、
「無理に 最適を狙わないという発想」が必要と説かれています。
「急がば回れの精神で譲り合う心」が大事とも言われています。